Bonjour
西アフリカでは最近エボラの猛威がすごいです。
3月にギニアで発症者が確認されてから、新たな情報ははいってこなかったけれど
最近になって、感染が国境をまたいで広がって、
ギニア
シエラレオネ
リベリア
の3国のJICA関係者は退避。
日本でも毎日ニュースになっているようですね。
セネガルはギニア国境に面していますが、3月に発症が確認されてすぐに国境をふさぎ
今のところ感染は見られていません。
なぜ感染が止まらないのか。
単に医療レベルが低いからという話だけで終わるのか。
それだけじゃない、と思います。
リベリアの国連で働いている方の記事を見つけたので
載せたいと思います。
長いですが、現場の目線から
そして自分も同じ西アフリカにいて、彼らの生活の仕方や
大切にしている価値観を考えても、医療レベルどうとかいう話より
断然納得できる話です。
以下引用。
「
日本語メディアだと情報が少なさそうなので、以下、エボラの感染拡大がなぜ止まらないのか不思議に思っていて、かつお時間のある方向けに、現場目線の情報をざっくりと書いてみます。
1.まず発端になったギニアの森林地方が首都から遠い未開の地で、保健所も少ないので、そもそも患者が出ても医療機関が察知するまで時間がかかった。2.更に元々政府への信頼がないために「患者を病院に連れて行って隔離しましょう」と政府が呼びかけても「死体から臓器を取るための陰謀だ」「国際社会からの金を着服したいだけで、エボラなんか嘘だ」と言って従わない村の首長が多く、医療従事者が感染地域に立ち入りすらできなかった。(いまだに医療従事者が襲われるケースが出ています)3.リベリア・シエラレオネはギニアからの農産物(パーム油、トマト、玉ねぎ、etc)に依存しているため国境を閉じることはできず、また公式に閉めたところで国境にフェンスがあるわけでもないので、人の移動を管理するのはやはり無理で、案の定リベリア・シエラレオネにも拡大。
4.また、現場の医療関係者がうっかり「エボラは"かかると治らない"恐ろしい病気だから隔離させてください」などと言ってしまい(正しくは"確実な治療法がない"病気)、患者は「どうせ助からないなら、家で家族に看取られたい」または「病院に行ったらエボラだと言われて二度と病院から出られなくなる」などと言ってなかなか病院に来ない。
5.治療に応じてみても、致死率が高いため、患者の家族からしてみれば、「病院に送ったら死体になって帰ってくる」、という印象で、医療システムへの信頼が低下。末期症状の患者(非常に感染しやすい状態)を病院から無理やり連れて帰り、家庭での伝統療法を選択する人が相次ぐ。
6.エボラと思しき症状で亡くなった場合も、エボラだと分かるとみんな迷惑するので、犠牲者の家族としては「エボラだったのかも」とはなかなか言い出せず、通常通りの葬儀が行われる。当地の葬儀は盛大なパーティで、大勢の参列者が遺体に触り、キスする。すでに初期症状が出ている犠牲者の家族とも触れ合う。こうしてどんどん広がる。
7.また、マラリアやデング熱などエボラの初期症状と似ている病気にかかった人も、「病院に行ったらエボラだと言われて二度と病院から出られなくなるから病院には行かない」という理由で、病院に行かず、それらエボラ以外の病気で死んでしまう。こういう紛らわしいケースも含めて首都でしかできていないウィルス検査をする必要があり、ウィルス検査が全然追いつかず、死因が特定できない人が大量に発生。疑惑のあるケースも含めて感染した可能性がある人を21日間経過観察する必要があるものの、ギニア・シエラレオネ・リベリアみたいな最貧国の行政機関にはそのようなキャパシティはなく、感染した可能性がある人が野放しになる。
8.医療従事者は給料も能力も低く、身の危険を顧みずに働くのがやってられずに職務放棄する人も続出。患者が運ばれてきても器具・資材・人材が不足し、対応できない状況が続き、それなら、とやはり患者は病院に来なくなる。
DRCでなぜ感染拡大を止めることができたのかがむしろ不思議に思えてしまいます。交通の便が悪すぎたからだったりして。」
UNリベリア職員の方から引用。
デマも多く流れているようですが
今後、世界保健機関(WHO)や国境なき医師団等の団体が
資金不足にだろうという話が出ています。
遠い国の話、ではなく
祈るだけ、ではなく
何か出来るように
うまく情報が回ってほしいです。
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